ロダン美術館 (その4)
ロダン「カテドラル/La Cathedrale」
カテドラルとは、「大聖堂」の意味。
印象的なタイトルである。
両の手のひらを組もうとしているように見えるかもしれないが、よく見ると、この手は両方とも右手である。つまり誰かと誰かが手を合わせようとしているところなのだ。
手を離そうとしている、という見方もできるのかもしれないが、私はやはり合わせようとしているところだと思いたい。
写真右側の手の方がいくらか大きくて、男性の手のように思えた。少し薄くて小さい方の手は、女性的だ。
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ロダン「接吻/Le Baiser」
こちらも代表作のひとつである。この部屋を訪れた人たちは、皆一様に「あ!見つけた!」と言わんばかりの勢いで、写真におさめていた。私もその一人。
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ロダン
「花飾りの帽子の少女ーローズ像
Jeune fille au chapeau fleari」
なんて愛らしいのだろう、と思わず足を止めた。「可憐」という言葉が頭に浮かんだ。あどけなさの残る、少し不安げな表情。
何か言いたげな目と口元を見つめていると、これが彫刻作品だということを忘れそうになる。今にもしゃべり出しそうなのだ。
「ローズ」はロダンの妻で、生涯を共にした女性である。愛情の深さゆえ、なのだろうか。それとも、個人的な感情とは関係なく、これこそがロダンの力量なのだろうか。いずれにしても、人物の心象までもが波動になって伝わってくるようだ。 |
ロダン「ハナコ/Hanako」
この顔立ちに、このヘアスタイル。なんだか日本人ぽいなーと思いながらタイトルを確認すると、「Hanako」とある。
ハナコは、1900年代初めにヨーロッパに渡った舞台女優で、ロダンと出会った1906年以降、日本に帰国するまでの間、彫刻のモデルを務めた。
この時代に旅一座としてヨーロッパやアメリカをまわっていたというから、ハナコの生涯はかなり興味深い。日本人でロダンのモデルを務めたのは、ハナコだけなのだそうだ。ハナコをモデルとしたロダンの作品は60点ほどあるという。 |
カミーユ・クローデル
「ヴェルチュムとポモナ/
Vertumne & pomone」
ヴェルチェムは庭園の神、ポモナは果実と花の神である。
硬い大理石で出来ているのに、柔らかく滑らかな印象を受けた。ここまで見て来た、力強いロダンの作品とは、少し雰囲気が違うことが、写真でもお分かりいただけるのではないかと思う。
ロダン美術館の中には、「カミーユ・クローデル」の作品を集めた部屋がある。
精神を病み入院したカミーユを思った晩年のロダンが、美術館建設にあたってカミーユの部屋を作るようにとの意志を残したのだという。
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カミーユ・クローデル「分別盛り/L'Âge mûr」
両膝をつき追いすがる若い女性。老いた女性に導かれるように去って行く男性。
カミーユの代表作のひとつである。繊細でありながらも、鬼気迫る迫力がある。
カミーユとロダンとローズの関係を思うと、あまりに痛々しく、苦しくなる作品。 |
カミーユ・クローデル「ワルツ/La Valse」
動きを一瞬にして封じ込めたかのようだ。今すぐ左右どちらかにステップを踏みださないと、二人とも倒れてしまいそうである。
カミーユ・クローデルについて人々が何か語ろうとする時、まるで肩書きのように「ロダンの愛人」という言葉がもれなく付いてくる。しかし一人の女性の生涯は、そう一言でまとめられるべきものではないと思う。
カミーユは、音楽家・ドビュッシーとも親交を持っていた時期がある。ドビュッシーは、カミ―ユと別れた数年の後、カミ―ユの最高傑作と言われる「ワルツ」を入手する。そして生涯、ピアノの傍らにこの作品を飾り続けたという。
*ロダン美術館 おわり |
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