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ジヴェルニー 訪問記 「モネの家と庭」


08)光と色彩


睡蓮ジヴェルニーを訪ねて良かったと思う。パリから足をのばした甲斐があった。この日私は、いろいろな事に納得することができた。

以前から、モネの絵、特にカミーユを描いていた頃の作品は、どうも画面が白っぽいと感じていたのだけれど、それはこの辺りの光そのものが、私が感覚として持っている基準より白っぽいからだと分かった。私が育った埼玉県の田舎の陽光は、もう少し黄色味が強いような気がする。

モネに限らず ヨーロッパの画家が描いた 風景画を見る時、空とか山とか海などの 自然の色に微妙な違和感を感じる訳も、同じくそのあたりに理由があるのではないかと思う。

モネの家には、膨大な浮世絵コレクションが飾られていた。どこかで見たことがあるような作品がたくさんあって、日本人として誇らしいような 嬉しいような気持ちになった。

この時代、日本の浮世絵に影響を受けたという画家は多い。彼等もまた、日本の画家の色使いに 自分達にはないセンスを感じていたに違いない。



09)パリに戻る


雑踏ヴェルノンからSNCF(フランス国鉄)で約1時間。パリに戻ったとき、時刻は19:00少し前だった。

半日を豊かな緑の中で過ごしたのち、車窓から見える郊外の風景を楽しんできた私は、のんびりとした心持ちになっていた。

パリの雑踏に再び混じっても、その慌ただしさはどこか他人事のようだった。




 *ジヴェルニー訪問記 おわり



  
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