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ロダン美術館(その2)


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ヴァレンヌ駅の考える人最寄り駅は、メトロ13号線 Varenne駅。

ホームに降りると、この人がいる・・。

メトロのホームという、日常的で実用的な場所で見るせいか、とても強い違和感を感じた。だがその違和感は、決して不快なものというわけではなく、これから訪問する美術館への期待と相まって、なんだか楽しい気分にさせてくれるものだった。




ヴァレンヌ駅のバルザック像そして反対側のホームには、バルザックも・・。

幅の狭いホームで見るせいか、このバルザック像は、美術館の庭園で見るバルザック像より、大きくて、なんとなく威圧的な感じがする。大きさ自体は一緒だと思うのだが。



考える人こちらは、美術館の庭園内の「考える人/Le Penseur」。

青空を背景に、何やら考えているこのお方。

考える人は、「地獄の門」の一部分である。原型は高さ63cmと意外と小さい。ブロンズ彫刻には鋳型があるので、理屈的には同じ作品をいくつでも鋳造することが可能である。
現在ロダン美術館によって真正品と認定されているものは、世界に21体存在しているという。




バルザック像庭園内の「バルザック像/Balzac」

こちらは、緑のなかでゆったり。
メトロのホームより居心地良さそうだ。

量感たっぷりのバルザック。

 




カレーの市民

ロダン「カレーの市民/Les Bourgeois de Calais」

カレー市は、英仏百年戦争で1年以上に渡って包囲されたフランス北部の街である。イギリス軍の要求をのんで、攻撃をやめることと引き換えに、街の城門の鍵と先導者をイギリス軍に差し出した。右側に立っている人物「ジャン=ダール」の両手に握られているのが城門の鍵である。

それから約500年を経て、自ら犠牲となることを志した6人の名士達を讃える目的で、カレー市がロダンに作成を依頼したのが、本作「カレーの市民」である。カレー市としては英雄的な表現を期待していたが、ロダンは、死を目の前にした苦悩に満ちた姿で6人を表した。

この作品の成り立ちを知らずに鑑賞した人も、立ち尽くす6人の姿勢や表情などから、この作品に、人間の深く複雑な内面が表されていることに気付くだろう。とても強く人を惹き付ける作品だと思う。




地獄の門ロダン「地獄の門/La Porte de l'Enfer」

13〜14世紀のイタリアの詩人ダンテの代表作「神曲」に着想を得て作られた。神曲の地獄篇に登場する地獄への入り口の門である。

「地獄の門」は、世界に7つあるという。日本では、上野の国立西洋美術館で見ることができる。



地獄の門 部分拡大「地獄の門」の部分拡大。

もともと「考える人」は「地獄の門」を構成する一部分だった。地獄に堕ちて行く人を見つめ考えに耽るこの人物は、「ダンテ」とも「ロダン自身」とも言われている。さらに、その上には「3つの影」がある。

 



3つの影「3つの影」

この3人は別々の人物ではなく、3人とも「アダム」である。同じ瞬間に同じ人物が複数存在することは、「地獄の門」が時空を超越していることの現れだという。地獄の門では、これに限らず、同じ形の人物の反復がいくつか見られる。

「地獄の門」自体は重いテーマを持った作品だが、こうして木漏れ日の輝く庭で、「3つの影」を見ると、美しさと力強さが際立つ。





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